間伐(カンバツ)は間引き(マビキ)とも言われ、枝打ちとともに質の高い木を生育させるためには欠かせない作業です。木の栽培は野菜を作るように直接、畑に種を蒔いて育てるのではありません。母樹と呼ばれる優秀な木から種を採取し、採取した種を苗床と呼ばれる苗の畑で1~3年程度育てます。苗床で育ててから山に植え付けします。最初は真直ぐ伸ばす為に苗木を密に植えますが、木を15~20年ほど経つとお互いに成長を阻害し合うようになります。その為に木々の密度調整をして生育をよくする為に間伐(間引き)します。
間伐(間引き)や枝打ちを行うことにより、木の根元まで日光がとどき、木の生育が良くなります。その結果として質の高い木材が生産されることとなります。
間伐(間引き)には定性、定量、列状の3種類があります。
定性間伐
定性間伐は、間伐の方法の主流で、単純に成長の良くない木、曲がった木を伐採し優良な木を残します。優良木かそうでないかは、熟練の木こりが判断します。
定量間伐
定量間伐は、立木の密度に重点を置いて、残す量をあらかじめ決めて伐採を行う方法です。
列状間伐
列状間伐は、高性能作業機械で列状に伐採する方法です。伐採の作業効率が上がり、労務費を低く抑えることができます。
しかしながら優良木を伐採してしまうことや、不良木を残してしまう場合もあります。最近はラミナ-(厚さ2~3cmほどに製材し、節や割れなどを取り除いた板材)による集成技術の向上により、伐採木の有効利用ができつつあり、将来的には有効な伐採方法になるでしょう。